崩れないクラスをつくる。

空は夜明け前が一番暗い。壁に当たっても前へ!

小学校の先生に向けに学級経営のポイントを紹介します。

 「一人ぼっち」は心配ですか? 自己肯定感を育てる  その3


空は夜明け前が一番暗い。 壁にあったっても前へ!

一人ぼっちでいる子には3つのタイプがあります。

1.   本心から一人でいることを選んでいる子

2.   ほんとは誰かと関わりたいけどそれができない状態の子

3.   トラブルなどで友達から仲間外れにされている子

いろいろなタイプの「一人ぼっち」を知り、一人ぼっちの子が自己肯定感をモテるような支援の仕方について考えてみましょう。

 「一人ぼっち」は心配ですか?

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1.   本心から一人でいることを選んでいる子を心の中で承認する。

「本心から一人でいることを選んでいる子」はたいして気の合わない子とも無理に一緒にいることがあります。「本当は読みたい本があるけどみんなと遊ばなくちゃ」「さっさと帰りたいんだけどみんなまだ遊んでいるし」と自分の気持ちに嘘をついて過ごします。一人で行動すると不思議がられて「どうしたの?」「みんなと遊ばないの?」と先生が言うと「一人でいることはおかしい」「休み時間もみんなと行動すべきなんだ」と思い込んでしまいます。

確かに状況によっては心配すべき一人ぼっちというのはあると思いますが、一人ぼっちですごせる子、またそれを受け入れてくれる環境があることは素晴らしいことだと思います。

学校ではみんな遊びなるものがあります。「学校ではみんなと遊びましょう」と言われて位置付けられているのでしょうが、そのことをストレスに感じる子も少なからずいることを忘れてはいけません。休み時間は子どもに与えられた大切な時間です。子ども達が思い思いに各自の好きなことをして過ごす休み時間の風景が自然です。教室で本を読む子、砂場で何かを一人で作りたい子、できるようになった鉄棒を試したい子、飼育小屋のウサギが気になっている子、1年生が育てているチューリっプを見てみたい子、そしてみんなでドッチボールをしたい子、鬼ごっこをしたい子・・それぞれの休み時間を確保してあげたいですね。

もしクラスの中で一人でいる子に対して「寂しいやつだ」「暗いやつだ」などと評価している子がいたり「なんでみんなと遊ばないの?」などと言われていたりしたら

「一人もとても楽しいんだよ」と返してあげましょう。

その子が自分を否定されたような気持ちになる前に、またクラスの友達と一緒に遊べないことに劣等感を持たないように。

一人が好きな自分にも自己肯定感を感じ、「一人でいると楽しいし充実感もある」と堂々と言えるようにしてあげたいですね。

2.   ほんとは誰かと関わりけどそれができない状態の子にグループ活動の場を作る。

自分からは友達の輪に入れないタイプで、一人ぼっちは寂しいという思いをもっている子です。このことがわかったら、親や先生はどうしたら良いでしょうか。

「一緒に仲間に入れてあげて」

と周りの子に働きかけて手助けすることは良いことだとは思えません。これでは子ども自身の働きかけによって友達の輪に入れたという経験ができず、自主性が育たないと思います。こういう内向的なタイプに積極的になれと背中を押しても、返ってそれを負担に感じてしまうものです。

親としてはまず「一人ぼっちは恥ずかしいことではない」ということをもに知ってもらうように話すことです。自分からお友達に声をかけられない気持ちに大いに共感し、「一人の時間をどう過ごすか」を子どもに考えさせるといいと思います。さらに

一人だと自分の好きなことがたくさんできるメリット・・・・・

友達と一緒だと友達の好きなこともやってみようかなと世界が広がるメリット・・・

両方が理解できた後「一人ぼっちはやっぱり嫌!みんなと遊びたいのに」と自分の気持ちに気付きこのように言ったなら、自らその方向に動き出す可能性があります。

また先生はどうしたら良いのでしょうか。この答えはずばり、仲良しグループでの活動でないグループを作って活動したり交流したりする場を授業の中に作ることです。

学校生活には仲良しグループではないグループの活動は多いです。日直2人グループ、給食当番グループ、掃除当番グループ、その他各教科の活動グループがあります。仲良しグループではありません。しかし機械的な仕事のための活動のグループではなく、創造的な活動のグループを各教科で授業の中心に据えて何かを生み出すグループ活動の場を作って活動させることです。

自分の思いを話したりメンバーの考えを聞いたり、相互の交流が繰り返されるので自分のことを知ってもらえるという恥ずかしさ・こわさ・嬉しさが混在します。しかしこれが一定の規律のもとに繰り返されることによって

〇〇ちゃんはきっとこんなタイプだよね

〇〇君らしいね

きっと〇〇さんはこう言うよ

・・・などと友達理解が進み自己開示しやすいクラスになります。友達とか関わりたいができなかった子にとってはきっかけがつかみやすくなります。

3.   トラブルなどで友達から仲間外れにされている子はまず親と導き方を共有する。

このタイプには大人の適切で積極的な支援が必要となります。

子どもの様子がいつもと違うようになったと感じる場合は要注意です。家での生活に変化が見られるので導く主体は親です。

  • 朝なかなか起きなくなった
  • 学校に行く前の準備に時間がかかるようになった
  • 学校の話をしなくなった
  • 食欲がなくなった
  • 外に遊びに行かなくなった

これまで活発だったのに急に変わった場合は、親は先生に子どもの様子を尋ね 、先生も一人ぼっちでいる時間が長くなってると感じていたら、子どもはなんらかのトラブルを抱えているかもしれません。こういう時こそ親と先生は力を合わせ、連絡を取り合い、改善するよう努める必要があります。

「うちの子いじめられてるんじゃないですか?」

こうやって先生に詰め寄る保護者はなんと多いことか。その保護者の詰め寄り方でこじれてしまう例をよくみます。ボタンのかけ違いは驚くほどこじれます。気を付けて話し合いを進める必要があります。

まず子どものトラブルの原因がわかっていてそれに親が一から十まで口を出すのはこじれる大きな原因です。相手にも親がいますから。親が寄り添うとしたら次のような方法があります。

もし仮に学校で辛い時間を過ごしているようなら最初は親であってもなかなか本心は言わないかもしれません。自分の負と思われる部分は知られたくないのです。そう言う場合子どもとゆっくり世間話をしたり、子どもの好きなものについて話して笑い合ったり、親が辛かったことを話したり、失敗談を打ち明けたりしているうちに、少しずつではありますが親に本心を漏らし始めます。本心を漏らすことで子どもはまず救われます。先生も親も打ち明けた時点で良かった!と思ってください。そして次に、

「あなたはどうしたい?」

と聞いてあげましょう。アドバイスは入りません。その答えが「わからない」といったとしてもしばらく様子を見ながら「一人ぼっちは恥ずかしいことではない」ということを伝えてあげましょう。(1.2参照)「一人ぼっちはエレルギーをためることができる」とも伝えましょう。「何年か経って、ほんとの友達ができたときに、エネルギーが花が開くことってたくさんあるんだよ」と明るく話してあげることです。

 

一方先生は上のような親の接し方の一つを、親にアドバイスします。そして学級活動の至る所で「ケンカと仲直り」「誤解と和解」「真の友達」などのテーマになる話をしたり、道徳や特活で教材を投げ入れて授業を組んだりしてフォローします。基本は親ですがそれを強く支えるのは先生です。そしてどうのように友達関係が落ち着いていくか学年初めの仲良しグループは本物だったかどうかをじっくりと見ていくことです。

4.   終わりに

友達とのトラブルは成長の通過点です。小学校1.2年は友達関係も刹那的で、ほとんどは一人遊びです。

3.4年から未熟でありながら横のつながりができ自我が芽生えますので当然トラブルが起きやすくなります。

5.6年では必ずといっていいほど友達関係が変わります。何かマグマを見るような感じで子ども達の繋がりは無情に切れたり強く結びついたりします。そう言うことを繰り返しながら思春期を迎えより複雑になっていくのです。「一人ぼっち」が子どもの価値観や考えを進めるために大切な時でもあることを心に刻みましょう。