よくあります。トラブルの代表格・・ものを隠す。
怪しいなと思う子はいるけどはっきりしない。現場を押さえるしかないが相手もさるもの。先生の目を盗むことはたやすいのです。実際先生の思い違いもあります。それでも学校は警察ではありません。取り調べや捜査はできません。くつ隠しをやってる子がわかることはまずありません。隠した子の目的は被害者や先生を困らせることにあります。沈んだ顔を見て満足するわけですが、誰にも言えず一人で被害者が抱え込むとそれを見て楽しむのです。
あなたが困っても誰も助けてもくれないよ。
ショックを受けても誰も気づかないよ。
・・・・とさらしたいのです。
これが緊急性のない場合の対処方法を考えましょう。
対処方法(緊急性のない場合)・・・・
A「先生体育館シューズから履き替えようと思ったら私の上靴が消えています」
と訴えられたら教室に戻ってすぐ全体に尋ねます。
「みんなに聞きたいことがあります。Aさんの上靴がなくなったらしいんだ。ちょっと自分の上靴見てみてください。間違えてませんか?」
被害者が友達の少ない子であったら、このお願いの前にクラスの遊びの中心人物の男女にこのことを先に伝え探すメンバーになるよう頼んでおきます。
「じゃ給食準備中の時間に何人か探すの手伝ってくれる?」
給食準備の時間になると結構な子ども達が探してくれます。
側溝やゴミ箱や植え込みで見つかったとしたら明らかにいたずらです。しかし見つからないこともしばしばです。どちらにしてもその日のうちに次のように対処します。
「これはいたずらだな。そうとわかったらみんなにお願いします。」
と、トートバッグを3つ用意しておいてみんなに見せます。
そして次の日から体育館や移動教室の際、Aさんの荷物を出来るだけ手分けして運んでもらうように提案します。なぜか?
次の物隠しを防ぐためだ!Aさんの荷物を守るためだ。
・・・・ときっぱり言います。
もちろん、前もってAにこういうことをするよ「クラスの正義のために協力してくれるか?」と了解を得ておきます。もしかしたらAはもういいですと尻込みするかもしれません。泣き寝入り状態です。しかし自分が受けた理不尽は過剰に反応するのはおかしいが、きちんと抗議するべきなんだよと伝えます。
みんなに話した後再びAを呼び、このことを保護者に伝えないといけないけどどうする?とききます。
自分の口から言う
先生が電話で言う。
・・どちらかを選ばせます。
後者の場合、保護者には前向きに指導方針を伝え事後の経過をまた後で連絡することを伝えます。前者の場合はその子にまかせます。
そして荷物運びを1週間続けます。みんな張り切って手伝います。正義のため。
この間いろいろなことがあります。
「先生私〇〇さんが隠したと思う。だって・・・」
「先生僕見たんだ〇〇くんが靴箱でうろうろしてたよ。」
挙げ句の果てに休み時間にも捜索隊が出て
「見つけました!」など。
いずれにしても先生のこの時の絶対的な姿は次の3つです。
・はっきりしないことを憶測で言わないこと。見てないから先生は信じない。
・手伝ってくれた人ほんとに助かります。たよりになるね!
・被害者のAさんを元気付けることが一番大事なんだよ。
もしかしたら張り切って手伝った人の中に隠した子がいるかもしれない。
もしかしたらAは狂言かもしれない。
どっちにしろこのように立ち向かう様子を見て隠した本人は大変になったとドキドキしながら情勢を見てそのうちあきらめるでしょう。
Aは友だちや先生が自分のためにしてくれたことで少しは安心するでしょう。
またこのような心が貧しくゆがんだ子がいることを頭に置いてその日から先生はより一層子ども達を観察し声をかけてあたたかく支援しなければなりません。
間違っても監視の鬼に変貌して不安を煽るように振る舞わないよう気をつけましょう。
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