ブログその1で、よくない行動を叱る際に3段階のうちどれを選択するか冷静に判断しなければならないことを述べました。
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子ども達は時に先のことを考えないでよくない行動をしてしまいます。その行動が故意であるかないかキャッチすることは重要ですが、子ども達は巧妙にごまかしたりします。初めは信じてやり過ごしても2度目は許してはいけません。次に一つの例を紹介します。
例
チャイムから10分たって教室に入ってきたCに対して
遅いぞ・・・と声をかけ
「遅れてすみません・・は?」「遅れてすみません」
理由を聞きます。「足が痛くて保健室へ行ってました」
「あそう大丈夫?」
「はい」
次の日チャイムから11分たって教室に入ってきたCに対してこれは怪しいと思いますよね。多分クラスの子ども達もそう感じています。じっと先生がどう対処するか見ています。
ここで1回目と同じように
遅いぞ・・・と声をかけ「遅れてすみません・・は?」
「遅れてすみません」
理由を聞き「○○が痛くて保健室へ行ってました」
「あそう大丈夫?」
「はい」・・・・・
これではCの怠け心の芽を摘みとれません。でもCに計画的なサボり心があるとうたがいもいけません。普通子ども達の行動は大人の犯罪者のように意図を持っていることは少ないのです。しかし他の子ども達が先生の対応を見ています。
遅いぞ・・・と声をかけ「遅れてすみません・・は?」
「遅れてすみません」
理由を聞き「○○が痛くて保健室へ行ってました」
「Cさんこの間もそんなことあったね。保健の先生に連絡をとって保護者に医者に連れてってもらいなさい。成長痛はバカにできないからね。」
次の休み時間に「Cさん、保健室に行ってくるからね」と言って、ほんとに保健室へ出向き話しを聞く。
忙しいしめんどくさいですが絶対に忘れずにしないといけません。大概は大したことがないのにふらっと寄って来ているだけだとわかります。この時Cは少なからずドキドキするはずです。もしかしたら言い訳をしにくるかもしれません。ちょっとサボる気持ちになったと謝るかもしれません。
いずれにしても次のように全体に話す方法もあります。
「チャイムがなってすぐ行動できないのは授業を大事に思っていないことだと見られてしまう。キンコンカンコンのキンで行動だよ。チャイムなりそうだな・・と思って気配を感じたら教室に向かうっていうすご技もあるよ。」
子ども達はCのことだとわかっていても何も言いません。Cのよくない行動は少しこわいからです。でも先生はこの失敗を明るく受け止める言葉を発して子ども達を元気付けましょう。またこんな方法をとる先生もいます。
「今から全員で運動場に出るぞ。一番遠いところにいてくれ。笛を吹くから何分で帰ってっこれるかストップウォッチで測ってみよう。ただし廊下を走ってはいけません。喋ってもいけません。みんなの予想は何分?」
「5分はかからない」 「4分 3分でいけるだろ・・・・・」
「では出発!」子ども達は競って速く戻る。
そして
「はい、どんなに遠くても3分30秒で帰れることがわかりました。Cさんのおかげで一つ勉強したな。明日から頑張ってください。」
くどくど言わない。明るく緻密に対処して問題を摘んでいくのが先生の仕事です。
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